減少したホルモンを補充したほうがよいことは分かったところで、では次にどのようなホルモンを補充したらよいか?という問いが出てきます。

ここで、性ホルモンについて見ていきます。いわゆる女性ホルモンや男性ホルモンは、コレステロールから作られる脂溶性のステロイド系ホルモンであることをまず知っておきましょう。

ステロイド系ホルモン

エストロゲンやプロゲステロンは、閉経前は主に卵巣で作られますが、閉経後は卵巣で作られなくなりますので、副腎や皮下脂肪などで少量産生されます。

エストロゲンには3つの種類があり、それぞれ作用が異なります。閉経後は、E1エストロンが多く作られるのですが、乳がんのリスクを考えると補充には適していないと考えられます。(肥満が乳がんのリスクになっているのは、皮下脂肪が多いとエストロンが多くなることと関係があると言われています。)

エストロン

エストラジオール

 

E2エストラジオールとE3エストリオールだけのエストロゲンを補充することで、より安全にホルモン補充を行うことができます。

当院ではヒトと同じ化学構造式を持つ天然ホルモン(正式には、生体同一性ホルモン:Bio-identical hormoneといいます)を補充する治療を行っています。

保険適応となっている合成ホルモンは、安価で安定的に供給されており、保険診療を行っている婦人科や内科で処方して頂けます。当院で検査をしてホルモン補充の適応があると分かった時点で、保険診療の希望される方には他院のご紹介も行っていますのでご安心ください。

ホルモンのレセプター(受容体)は全身にあり、ホルモンが減少することにより、脳や骨、血管、皮膚などの老化が進行します。認知症や骨粗しょう症、動脈硬化などの加齢に伴う病気はホルモンと深く関わっており、ホルモン補充療法はこれらの病気を予防する意味があります。

天然ホルモン補充のメリット

天然ホルモンを使用するメリットとしては、長期間(20年以上)使えることや認知症予防効果が期待できること、エストロゲンやプロゲステロンの量を細かくカスタマイズできること、防腐剤などの保存料が入っていないことなどが挙げられます。

デメリットとしては、保存料が入っていないので有効期限が短いこと、海外の調剤薬局に発注し輸入するため時間がかかること、保険適応外ですので費用がある程度かかってしまうことなどが挙げられます。

人生100年時代と言われる今、閉経後の長い人生をどのように生きていくのか、考えたことがあるでしょうか?

健康でなければ、働くことも、旅行や趣味を楽しむことも、お料理や掃除などの家事をすることもできなくなってしまいます。

天然ホルモンを上手く使ってやりたいことを叶える人生と、自然に枯れていく人生

あなたはどちらを選びますか?