天然ホルモン補充療法

女性は、閉経に伴ってホルモンの状態が大きく変化します。日本人は、だいたい50~55歳の間で閉経を迎えることが多く、いわゆる更年期を迎えます。45歳を過ぎると 月経があっても排卵がない無排卵月経もおこり、プロゲステロンの低下が始まります。子宮筋腫や腺筋症などの基礎疾患のある方は、エストロゲン/プロゲステロンのバランスとしてエストロゲン過多であることが多く、早めにプロゲステロンの補充を開始することをお勧めします。

 

まずは、血液検査で、脳下垂体ホルモン、甲状腺ホルモン、女性/男性ホルモン、副腎ホルモンを測定し、全体のホルモンバランスを調べます。

閉経前で月経のある方は、月経開始から19-21日目で採血します。

検査結果によって、補充するホルモンの種類や量を決めていきます。

女性が主に補充するホルモンは、主にプロゲステロン、エストロゲンE2+E3、DHEAです。

*プロゲステロンは、クリームの経皮製剤とカプセルの経口剤があります。

*エストロゲンは、エストロゲンの中でもE2(Estradiol エストラジオール)とE3(Estriol エストリオール)を1対4~1対1の割合で混ぜた経皮クリーム製剤を用います。量は、検査結果によって決定します。

*DHEAは、カプセルの経口剤です。

*甲状腺機能ホルモン:armour thyroid (T3+T4)またはチラージン(T4)

*成長ホルモン(皮下注射)

 

天然ホルモン

*当院で使用するホルモンは、天然ホルモンの輸入製剤となります。海外の契約調剤薬局に発注し、厚生省薬監取得証明書を取得後に届くため、初回の処方時にはその間少しお待ちいただく場合があります。継続で使用される場合には、途切れなく使用して頂けるようにご準備いたします。

保険適応のあるホルモン製剤をご希望の場合は、自費でご購入頂くか もしくは保険診療を行っている医療機関をご紹介いたしますので、遠慮なくお申し出ください。